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sanoコラボ 詩『光の回廊』

2014年09月28日

写真 尾崎さと子
1411886280477.jpg
(3枚の組写真より詩作)

 「 光の回廊 」

          五十嵐倫子

おいでおいで こっちだよ

古い母屋の 壁のすきまの
草がはびこっている 砂利道の

もういいかぁーい? まぁーだだよ

納屋でかくれんぼをした
なつかしい声が 聞こえてきそうで

こっちこっち

幼い頃のわたしが 手招きするから
ゆっくりと砂利道を抜けてゆく

光の中へ 出る

まぶしい 目を細める
光が身体を包み込んで
暖かい
心が安らいでゆく

こっちこっち

手招きされて 外へ
古い家が並ぶ通りを抜けてゆく

鬼さんこちら 手のなるほうへ

子供の頃に遊んだ トモダチの家だろうか
なつかしい声が 聞こえてくる

こっちこっち

幼いわたしは 坂道を駆け上がってゆく
私も後を追って ゆっくりと坂道にさしかかると
ふと 石の壁に覆いかぶさるように茂る垣根の中に
闇がある

幼いわたしには背がとどかずに気づきもしなかった
闇だ

のぞきこむ

オ・イ・デ オ・イ・デ・・・

闇はいつでも 隣にひそんでいる
知らぬ間に 飲み込まれることもあった
闇の中のトンネル 帰り道がわからなくて
立ち止まるのも こわい
走り回れば もっと奥深くへ 彷徨う あの闇の・・・

あの闇の中にも 星が輝き
月明かりが美しかったことに気づいたのは
ずっと後になってからだ

オ・イ・デ オ・イ・デ・・・

誘い込もうとするが
闇だなって 今ならわかるよ

おいでおいで こっちよー

坂の上から 幼いわたしが呼ぶから
ゆっくりと坂を上ってゆく

坂の上には 公園があって
ひろい草原に 出る

やわらかい土を踏みしめてゆく
広場のすみに ふたつの切り株があって
幼いわたしが ジャンプして遊んでいる

これは子供の頃に登った木だろうか
今はなく 朽ちた切り株の年輪に
木漏れ日が やさしくふりそそぐ

そこには 光も 闇も 共にあるのだ

それでいい

光も 闇も 手をとって
切り株をかこむ

かごめ かごめ
かごのなかのとりは いついつ・・・

切り株の根は 地中深くに伸び
坂道の垣根にも 
母屋の壁の草にも つながっている

幼いわたしが ポンッとジャンプして走り去ってゆく

私はわたし

ふっと風が 吹き抜ける


尾崎さと子 携帯写真展『遠い日の記憶』
2014.9.22(月)~27(土) @ギャラリー悠玄(銀座)にて。
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Author:nakaniwanosora
中庭ノ空オーナー のん です。プロフィール詳細
第一期 『Poem & Gallery Cafe 中庭ノ空』を経て。2015年2月より、第二期『曜日替わりカフェ@中庭ノ空』がOPENしました!

◎場所
西武池袋線「江古田駅」南口から徒歩8分、「東長崎駅」南口から徒歩10分(千川通り沿い)
大江戸線「新江古田駅」から徒歩7分 のところにあります。

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